こんばんは!
今回は、インターナショナルスクールで使う“She is such a drama queen”という英語の表現と使い方をご紹介します。
目次
1. “She is such a drama queen”という英語の表現
英語にも、時には皮肉で何かを表現する場合がありますが、非難されていても、英語の表現を理解していなければ伝わりません。
そのような皮肉まじりの英語の表現で、“She is such a drama queen”という英語の表現があります。
日本語で直訳すれば、「ドラマの女王」というポジティブそうな“drama queen”という英語の表現が混ざっているので、ポジティブな英語の表現に一瞬聞こえてしまうかもしれませんが、実際にはネガティブな表現です。
“She is such a drama queen”を和訳すれば、「彼女は小さいことを大袈裟に誇張する舞台女優のように振舞う」ことになります。舞台で役を演じている舞台女優さんは舞台上で誇張することは許されますが、舞台を降りて実生活でもそれを行っていては、ただの「大袈裟なやりにくい人」になってしまいます。
このように、「大袈裟な人」や「大袈裟な女性」のことを英語では“drama queen”と通称で読んでいます。
よって、“She is such a drama queen”という英語の表現を言われたら、決して褒められている訳ではなく、どちらかというとけなされているということになってしまいます。
2. インターナショナルスクールで“She is such a drama queen”という英語の表現を使うシチュエーション
“She is such a drama queen”という英語の表現は、「彼女は舞台女優のように、大袈裟に振舞って、実際の事実より事を遥かに大きくしている」という時に、インターナショナルスクールでも使われたりします。
例えば、インターナショナルスクールのプリスクールやキンダーガーデンで、自由時間に友達と遊んでいて、おもちゃをシェアしてもらえなくて大声で泣いてしまった女の子がいたとします。
おもちゃを貸してあげなかった子供にも問題がありますが、大声で泣き叫べば誰かがそれを解決してくれると思い込んでいる相手にも問題があるとして、貸してあげられなかった子供は自分が貸せなかった事実を棚にあげて、泣いた子供に冷めた口調で“She is such a drama queen”という英語の表現を仲間内で使うかもしれません。
大人がいれば介入するのかもしれませんが、生徒同士で遊んでいる自由時間では、このようにお互いを非難する言葉を言われても、非難をされているのに英語の表現が分からなければ、自分の行動を是正できないまま、その場をやり過ごしてしまうこともあると思います。
下記は、インターナショナルスクールのプリスクールやキンダーガーデンの先生と生徒達との会話の一例でこの“drama queen”という表現を使ったものです。
But you always play with the doll. Plus, you don’t share it with anyone.
(でも、いつもそのお人形さんと遊んでいるよね。後、他の子とシェアしないじゃない。)
Well, if you wanted to play with it, you should’ve come faster.
(もしこのお人形さんと遊びたかったなら、もっと早く来ればよかったのに。)
It’s everyone’s toy, so we have to take turns playing with it.
(みんなのおもちゃだから、順番に遊ばないといけないんだよ。)
(生徒Bは泣き出し、先生が来ると)
What’s the matter?
(どうしたの?)
She won’t share the doll with me. (sobbing)
(彼女がお人形さんをシェアしてくれないの。(泣きながら))
Oh, don’t be such a drama queen.
(大袈裟に言うのはやめてよ。)
I’m not being a drama queen.
(大袈裟になんか言っていない。)
Yes, you are.
(大袈裟よ。)
No, I’m not.
(違うよ。)
The doll is for everyone to play with. Please take turns playing with it or I will have to take the doll away.
(お人形さんはみんなで使うおもちゃでしょう。順番に遊べないんなら、お人形さんを別の場所に連れていかないといけなくなるよ。)
まだ幼い年齢だと、お互いに自我が強くて、おもちゃをなかなか譲って遊べないシチュエーションもあると思います。プリスクールやキンダーガーデンでは、先生が介入してくれるかもしれませんが、学校以外の公園などでもこのような状況は起こりうるかもしれません。
特に、小学校以上になると、インターナショナルスクールでも「仲良しグループ」ができ、グループに入れるか入れないかの基準として、すぐに小さなことで泣いてしまう“drama queen”の子供は避けられます。そういう子は、周りから以下のように言われてしまうかもしれません。
She is such a drama queen, so I don’t want to play with her.
(彼女はいつも大袈裟で事を大きくしてしまうから、私はあまり遊びたくない)
日本語でも、「泣き上戸」という表現は、酔ってしまった大人が「泣きやすくなる様子」や「泣き癖がある様子」を表しますが、「彼女はお酒を飲むと、泣き上戸になって困る」というようなニュアンスで、“drama queen”は使われているのかもしれません。子供ですので、当然お酒は飲めないので、「素面なのにすぐに泣いてしまう泣き癖がある厄介者」みたいなニュアンスになります。
“Please don’t be a drama queen”というように、泣いている子に誰かが言っていたら、これは慰めているというよりは、すぐ泣いてしまうことにうんざりしていて、「もううそ泣きをするのをやめなよ」と非難している意味です。
インターナショナルスクールでは、たまに、泣いている理由が分からないけれども、泣き止んでほしい時に、冷めた口調で周りが泣いている人に対して伝えていることもあります。正当な理由で泣いている場合は、他の誰かが弁護してくれると思いますが、明らかに“drama queen”のように小さすぎることで大袈裟に泣いてしまっている場合は塩対応になるでしょう。
3. まとめ
非難されているのに、“drama queen”などの英語の表現が分からないと、非難されていることさえ気づけません。
非難されない行動をとることがベストですが、幼い時分は感情のコントロールが難しいお子様もいらっしゃるかもしれません。
外国人の子供はストレートに“Please don’t be a drama queen”と、「大袈裟にするのはやめて」と言ってくることもあるので、そんな時は親も助言してあげましょう。
I got here first, so I get to play with the doll.
(私が先に来たから、私がこのお人形さんと遊ぶね。)