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インターで使う“It takes a whole village to raise a child.” という英語のフレーズと使い方


こんにちは!

本日はインターナショナルスクールで使われる“It takes a whole village to raise a child.”という英語表現をご紹介します。

1. “It takes a whole village to raise a child.” という英語のフレーズと使い方

It takes a whole village to raise a child.” という英語のフレーズは、元々はアフリカ諸国で使われていたことわざ (proverb) から派生した表現みたいですが、欧米でも子育てに関して使われる英語のフレーズです。日本語訳としては、「一人の子供を育てるには、村全体の協力や知恵が必要である」という意味です。時には、“It takes a village.” と省略して使われることもあります。

“It takes a whole village to raise a child.” という英語のフレーズは、子育てをするのには、「村全体」つまり「たくさんの人々の」協力が不可欠であることを表しています。「一人の子供を育てるには、親だけでは難しく、学校の先生や習い事の先生や近所の方々や遠方に住む親せきなど、村全体の人数に匹敵する大勢の人々の協力や知恵が必要である」ことを表現しています。又、直接的に関わって下さる学校の先生だけではなく、目に見えない形で町の掃除をして下さる清掃作業員の方々や通学に使うバスの運転手さんや電車の運転手さんなども、間接的ではありますが、一人の子供の成長を手助けしている、というようなニュアンスも含まれています。

更に、“It takes a whole village to raise a child.” という英語のフレーズには、「一人の子供が成長するために大勢の人々の協力や知恵が必要」と述べているだけではなく、「一人の子供が一人前として成功するには、社会全体が手伝っていかなければいけない」というような考えを元にしています。子供の将来の成功のためには、大勢の惜しみない手助けが必要であることを示しています。

前クリントン大統領の妻で第42代目アメリカ合衆国のファーストレディーで且つ第67代目アメリカ合衆国の国務長官を歴任した、Hillary Rodham Clinton が 1996年に “It Takes a Village: And Other Lessons Children Teach Us” という著書を出版しましたが、この著書でも「子供を育てるのは、社会全体の責任である」というような内容を述べています。日頃お世話になるお医者さんから近所の方々や、教会の牧師さんなど、社会を構成する全ての人々から子供は影響を受けていて、又、恩恵を受けるべきである、という考え方なのです。

アフリカ諸国でも、「子供は一人の親や家に所属するのではない」という考えがあるみたいです。つまり、「子供は社会全体で支えるべき」という考えがあるそうです。

この“It takes a whole village to raise a child.” という英語のフレーズは、子供が成長し、大人になった時に「感謝の気持ち」を伝えたいときにも使われるフレーズです。高校の卒業式や大学の卒業式のスピーチなどで引用されます。アメリカでは、大学の卒業式の式典では「首席卒業者」の valedictorian が卒業生の代表者としてスピーチをすることが多いので、その一例を紹介したいと思います。

首席卒業者

I wanted to take this opportunity to thank everyone that has participated in my upbringing. As we all know, it takes a whole village to raise a child. I not only thank my parents, but my professors and my fellow classmates for helping me come this far.
(この場をお借りして、私の教育に携わって下さった全ての方々に感謝の意を表したいと思います。ご存じの通り、子供を育てるには大勢の方々の協力が必要です。私自身の両親だけではなく、先生方、仲間の同級生たちにも感謝の意を表したいと思います。)

2. インターナショナルスクールで使われる“It takes a whole village to raise a child” という英語のフレーズ

It takes a whole village to raise a child.” という英語のフレーズは、インターナショナルスクールでも使われます。以下は母親と先生の会話の一例です。

母親

My daughter needs to take some time off from school because she will compete abroad for her gymnastics competition.
(私の娘は海外で体操の大会に出るために、数日間学校を休む必要があります。)

先生

Yes, she has told me that she will compete in Singapore.
(はい、彼女からシンガポールで競技すると聞きました。)

母親

She is going there with her coaches and the rest of the gymnastics team.
(彼女は、コーチや他の体操チームのメンバーと一緒に行く予定です。)

先生

It takes a whole village to raise a child. More so if you want to raise a successful gymnast!
(子供を育てるにはたくさんの人の協力を必要としますね。成功する体操選手を育てるためには、尚更ですね。)


子育ては、どの国においても、“It takes a whole village to raise a child” という概念は共通認識だと思いますので、機会がありましたらこの英語のフレーズも活用してみてください。



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